みなさんは園芸において、石灰がどのような役割を担っていると思いますか?
「混ぜると決まっているから」と何気なく混ぜているよりは、理由を知っておきたいものですね。
今回は、そんな園芸で必需品である石灰の役割や種類、さらにその代わりになるものがあるのかについて
解説をしていきたいと思います。
石灰は取扱注意?
まずは、園芸においての石灰の役割についてです。
石灰は簡単にいえば、消毒するためのものです。
畑にまいて混ぜるのも、消毒と性質調整のためなのです。
では、石灰にはどれくらいの種類があるのでしょうか?
1つ目は“苦土石灰”です。
園芸の中ではよく聞く石灰の種類で、炭酸マグネシウムが多い岩石を粉々にしたものです。
苦土はマグネシウム、石灰はカルシウムの意味を持っており、苦土石灰はマグネシウムとカルシウムの成分を持ったものであることがわかります。
使い方としては、即効性がないので土に混ぜ込んだら2週間程度なじませるようにしましょう。
2つ目は“有機石灰”です。
有機石灰は、カキの殻やホタテの殻を砕いたもので、カキとホタテで種類も別れます。
性質として効果はゆっくりとしか現れませんが、土を柔らかくしてくれる性質を持っています。
3つ目は“消石灰”です。
これは学生のときには身近なもので、運動場のライン引きに使われる石灰です。
4つ目は“生石灰”です。
生石灰は、石灰石を焼いて炭酸ガスを出したものです。
水と混ぜると発熱し、発火するほどの熱を出すため取り扱いには注意が必要です。
以上4種類が、石灰の主な種類です。
この中でも主に園芸で使われるのは、1つ目の苦土石灰と2つ目の有機石灰でしょう。
では、園芸に使われる石灰の何か代わりになるものがあるでしょうか?
次は、園芸に使う石灰の代わりになるものについて、解説をしていきたいと思います。
身近なもので作れる
石灰の代わりになるもので有名なのは、卵の殻や魚の骨です。
どちらもしっかり熱して乾燥させ、粉々に砕くと使うことができます。
これににがりなどのマグネシウムを混ぜると、苦土石灰と同じような成分になるのです。
割合は卵の殻に対して、にがりを10分の1程度で良いでしょう。
卵の殻や魚の骨は、しっかり砕かないと土に効果が現れるのに時間がかかってしまうので気をつけましょう。
あとは、主に乾物などに入っている乾燥剤です。
「石灰」と書いてあるか確認してください。
こちらも乾燥剤に対して、にがりを10分の1程度加えて混ぜましょう。
まとめ
園芸に使われる石灰には種類があり、代わりになるものもあるということがわかりました。
初心者の場合は、売られている石灰を購入した方が簡単ですが、石灰は身近なもので作れるので挑戦してみるのも良いでしょう。