植物と言えば美しい花を咲かせる種類もいれば、コケ類やシダ類のように花を咲かせない種類もいて非常に様々です。
では、花を咲かせる植物とそうでない種類の違いとはどんなところにあるのでしょうか。
大昔には花が咲かなかった?
植物には様々な種類があるとされており、一般的に花を咲かせるのが植物だと思われがちですが実はそうでもないものもいます。
植物にとって花は子孫を残すための大切な器官と言えるのですが、実は植物に花が咲くように進化したのは植物が誕生してからしばらく経ってのことだったとされています。
植物は人間や動物が誕生するはるか以前にすでに地球上に姿を現しているのですが、誕生した当時からしばらくするまで花を咲かせない種類が主流でした。
では、植物はどのようにして花を咲かせるように進化していったのでしょうか。
花が咲くように進化した理由とは
人間や動物、恐竜などが地球上に誕生するずっと以前にすでに大昔に誕生した当時の植物は、種子を持たずに胞子で増える種類の植物だったとされています。
植物の中でも最も先に誕生したのが藻類とされており、そこからコケ植物やシダ植物などが誕生するようになります。
つまり、誕生してからしばらく頃の植物の繁殖というのは、成体の体の一部が切り離されてそこから新しい個体が生まれ、その個体が成長していくという繁殖方法だったのです。
ただ、その方法で繁殖を続けると同じ性質の植物しか生まれないことと、寒さや暑さに耐性がない種類の場合には息絶えてしまうことあったとされており、何か別の方法で増えていくように進化するべく誕生したのが、花が咲いて種子ができる種類の植物だったのです。
花が咲く種類と花が咲かない種類の違いは?
では、花が咲く種類の植物と花が咲かない種類の植物の違いとしてはどんなことが考えられるのでしょうか。
前述したように、植物はもともと藻類やコケ類が先に誕生して、その後劇的な進化を遂げ種子を持つ種子植物が誕生することとなります。
種子植物は誕生したものの、だからと言って花を咲かさない藻類やコケ類は絶滅しておらず今現在も自分たちが最も良い環境の中で生息しています。
先に誕生した花が咲かない種類と、そこから派生して新たに進化した花が咲く種類が同時に存在するために花が咲くか咲かないかの違いがあるのではないでしょうか。
その他の理由としては、花を咲かせて種子を持つように進化した植物の中には、いわゆる私たちが考える花びらをつける花を持たない種類もいるとされています。
種子を持つ種子植物は、被子植物と裸子植物に分けられるとされており、被子植物は将来種子となる胚珠という部分が子房にかぶさって見えていない状態となっており、裸子植物はその胚珠がむき出しになっているという違いがあります。
そのため、被子植物は私たちがイメージする花を咲かせますが、イチョウなどの被子植物は花を咲かせることはあっても花びらを持たないため、一般的な花のイメージとは異なるといった違いもあります。
このように、花を咲かせる種類とそうでない種類の違いは進化の過程に違いがあるとされており、また進化を遂げ種子植物となった種類もそれぞれに違いがあることを理解できたのではないでしょうか。