植物は進化の過程やその時の環境、いま現在生息している地域などによって適応するのが上手な生き物でもあります。
では、植物における変種とはいったいどんな意味があるのでしょうか。
目次
そもそも変種とは?
変種というと、突然変異などを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、実は違うことをご存知でしょうか。
変種とは、基本的には同じ種類に属するのですが、その形質が基本種(母種)とは少し異なる形質を持っている場合に変種と位置付けるとされています。
また、地理的にも分布の異なる場合や、花や茎、形状などがその母種のものとははっきり違いがある場合には変種と定義されるようです。
亜種に比べて絶対数が少ない場合にも変種と位置付けられることもあるとされています。
動物などの世界では、親と体の色が異なり色素を持たないアルビノなどがそれに該当しそうですが、動物の場合に学名の後ろに付けることができるのは亜種のみとされているようで、変種とは植物のみに使用される言葉のようです。
変種と亜種の違いは?
変種とはどんなことなのかはだいたい理解できたのではないかと思われますが、変種の他に亜種という言葉もあるとされています。
では、変種と亜種の違いとはどのようなことが考えられるのか気になるところです。
植物には学名を付ける際に亜種、変種、品種の三名法に基づいて付けることがあるとされており、その中でも亜種とは本来の種とは少し異なる形状や特質を持ち分布も本来の種とは異なる場合の植物に用いられる言葉とされています。
変種とは、亜種とはの違いというとそこまで違いはないとされていますが、厳密に言うと変種とは亜種は違う定義だと考えて良いでしょう。
植物の中の変種とは?
では、実際に植物の中における変種とはどんな種類があるのでしょうか。
秋になると、黄色い小さな手のひらのような葉っぱを落とし、周りには臭うけれど非常に美味しい銀杏を落とすイチョウには変種があるとされています。
実はイチョウは、植物の中でも生きた化石とも言われるほど長い時代を生きていると言われており、約2億年前から存在するとされており、その間進化を重ねてきたようです。
イチョウの変種とは、オハツキイチョウ、オチョコバイチョウなどがあり、園芸品種としては枝が垂れ下がっているのが特徴的なシダレイチョウや、葉に白い斑が入っている斑入りイチョウなどがあるとされています。